HONDA

Heritage - 技術史

1997年 Ni-P-B表面処理

浅野 徹さんさん

浅野 徹さん

浅野 徹さんさん

汎用エンジン高性能化のニーズが一気に高まり、スリーブレスのダイカストシリンダーの開発が行われていました。このエンジンには他社製ピストンへのM/L移管が検討されておりましたが、実機評価で大きなトラブルを抱えていて開発が大きな壁にぶち当たっておりました。

後発であるHFは他社とは異なるアプローチで「独自開発」に臨み、様々な表面処理メーカーとTRYを重ね、選択したのが現在でも量産が続くNi-P-Bメッキ(特許取得済)です。

今では用途に合わせたピストン表面処理のバリエーションも豊富となりましたが、開発当初はこの表面処理分野のエキスパートもおらず、また内製ではなく外部協力メーカーでの量産であったため、メーカーとの意思疎通などにも苦労しました。
量産に移行して当初は加工精度の影響によるロットアウトなどの苦い経験もしてきました…

その甲斐もあり、約4,000万個(17年間)の量産をHFで担うこうとが出来ましたが、その間もNi-P-Bメッキの代替表面処理も何度となくチャレンジしてきましたが、なかなか上手くいかず現在も挑戦が続いております。(柳の下には二匹目のドジョウはいないのでしょうか?)

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